MEDVANCE · 基礎講座
高校化学(受験) · 物質の構成 · 約16分

ME-CH-01 · 原子・分子・イオンと周期表

ゴール 元素記号の表記から陽子・中性子・電子の数を出し、周期表の位置からイオンの価数を予測できる

概要

今日のゴール

元素記号の表記から陽子・中性子・電子の数を出し、周期表の位置からイオンの価数を予測できる

受験での位置づけ

化学の計算問題は「粒子を数える」ことから始まる。ここが不安定なままモル計算に進むと、原因の分からない失点が延々と続く。**暗記ではなく、$^{A}_{Z}\mathrm{X}$ という表記の読み方ひとつで全部片づく**単元。

攻略の方針

周期表を「覚えるもの」ではなく「予測に使う道具」として扱う。族番号から価電子数が分かり、価電子数からなりやすいイオンが分かる。この因果を通せば、暗記量が一気に減る。

前提チェック

この回のポイント

定義・用語

同位体

原子番号(陽子数)が同じで質量数が異なる原子どうし。中性子数だけが違う。化学的性質はほぼ同じで、質量が異なる。例:$^{12}\mathrm{C}$ と $^{14}\mathrm{C}$。

価電子

最外殻にあり、結合やイオン化に関わる電子。典型元素では **1〜2族は族番号と一致、13〜18族は(族番号 $-10$)** に等しい(ただし18族の希ガスは価電子 $0$ として扱う)。

核となる手順(答案でこの順)

  1. $^{A}_{Z}\mathrm{X}$ の $Z$ から陽子数を読む
  2. 中性子数 $=A-Z$ を計算する
  3. 電荷を見る。$n+$ なら電子を $n$ 個失った、$n-$ なら $n$ 個受け取った
  4. 電子数 $=Z-(電荷)$ で求める
  5. 周期表の族から価電子数を確認し、その価数が妥当か検算する

例題A(標準・型の確認)

$^{12}_{6}\mathrm{C}$ と $^{14}_{6}\mathrm{C}$ について、それぞれ陽子数・中性子数・電子数を答えよ(いずれも電気的に中性)。両者の関係を何と呼ぶか。

解答A

- $^{12}\mathrm{C}$:$12-6=6$ 個

- $^{14}\mathrm{C}$:$14-6=8$ 個

例題B(受験・実戦)

$(1)$ $\mathrm{Na^{+}}$($Z=11$)の電子数を求めよ。

$(2)$ $^{32}_{16}\mathrm{S^{2-}}$ の陽子数・中性子数・電子数を求めよ。

$(3)$ $(1)(2)$ で得た電子配置が、それぞれどの希ガスと同じか答えよ。

解答B

$$電子数=11-1=10$$

$$電子数=16-(-2)=16+2=18$$

演習(自力再現)

$(1)$ $\mathrm{Mg}$(2族)と $\mathrm{Cl}$(17族)は、それぞれ何価のどんなイオンになりやすいか、価電子数を根拠に説明せよ。

$(2)$ $(1)$ の2つが結びついてできる化合物の組成式を答えよ。

$(3)$ イオン結合とはどのような結合か、一文で説明せよ。

解答

- $\mathrm{Mg}$ は2族なので価電子 $2$ 個。$2$ 個手放すと $\mathrm{Ne}$ と同じ配置になるので $\mathrm{Mg^{2+}}$。

- $\mathrm{Cl}$ は17族なので価電子 $17-10=7$ 個。あと $1$ 個受け取ると $\mathrm{Ar}$ と同じ配置になるので $\mathrm{Cl^{-}}$。

落とし穴(減点パターン)

到達チェック(完璧の条件)

次へ

次は ME-CH-02。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。

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