概要
- 講座: 基礎講座
- 科目: 高校英語(受験)
- 章: 文型と基本構造
- 目安: 16分
- 前提: なし
- 次: ME-EN-02
今日のゴール
修飾語を外して文の骨格を取り出し、$O$ と $C$ を「イコール関係」で切り分けて5文型を判定できる
受験での位置づけ
文型は文法問題のための知識ではなく、長文を読むときに「どこまでが主語か」「この名詞は何の役か」を即断するための道具。ここが曖昧なままだと、医学部入試の長い一文(関係詞や挿入を含む文)で必ず読み違える。和訳・英作文の減点原因の多くもここに戻る。
攻略の方針
**判定は「$O$ か $C$ か」の一点に集約される。 動詞の後ろの名詞が主語や目的語とイコールで結べるか**を試すだけ。これを機械的にやれば、知らない動詞でも文型は取れる。
前提チェック
- 入口単元(ここから開始してよい)
この回のポイント
- 第1文型:$S\,V$(自動詞。後ろは修飾語のみ)
- 第2文型:$S\,V\,C$($S=C$)
- 第3文型:$S\,V\,O$($S\neq O$)
- 第4文型:$S\,V\,O\,O$(授与。**$O_1\neq O_2$**)
- 第5文型:$S\,V\,O\,C$(**$O=C$**)
- **最初にやるのは修飾語 $M$(前置詞句・副詞)を外すこと**。骨格だけ残せば迷いが消える
- 第4と第5の分かれ目は、後ろ2つがイコールで結べるかだけ
定義・用語
補語 $C$
主語や目的語の性質・状態・同一物を述べる語。**$S=C$(第2文型)または $O=C$(第5文型)が成り立つ**。be / become / seem / look / feel / remain / get などは第2文型をとりやすい。
修飾語 $M$
文型の要素($S\,V\,O\,C$)に数えない付加情報。前置詞+名詞(in the room, with her)や副詞(quickly, yesterday)が典型。**$M$ をいくら足しても文型は変わらない。**
核となる手順(答案でこの順)
- **前置詞句・副詞を $M$ として( )でくくり、視界から外す**
- 動詞 $V$ を見つける
- $V$ の後ろに名詞があるか。なければ第1文型
- 名詞が1つのとき:$S$ とイコールなら $C$(第2文型)、イコールでなければ $O$(第3文型)
- 名詞が2つのとき:**2つ目が1つ目とイコールなら $C$(第5文型)、イコールでなければ $O_2$(第4文型)**
例題A(標準・型の確認)
She became a doctor (in 2020). の文型を答えよ。
解答A
- 手順1 in 2020 は前置詞句なので $M$。外して She became a doctor. で考える。
- 手順2 $V=$ became。
- 手順3・4 後ろの名詞は a doctor の1つ。$S$(She)とイコールで結べるか試す。
$$\text{She}=\text{a doctor}\quad(\text{彼女}=\text{医者}\ \text{が成り立つ})$$
- イコールが成立するので a doctor は $O$ ではなく **$C$**。
- 意味からの確認 become は「〜になる」。「彼女が医者を〜した」ではなく「彼女=医者 になった」なので、$C$ で正しい。
- 答え 第2文型 $S\,V\,C$。(in 2020 は $M$ で文型に数えない)
例題B(受験・実戦)
次の2文の文型をそれぞれ答え、判定の根拠を示せ。
$(1)$ They elected him chairperson.
$(2)$ They gave him a present.
解答B
- どちらも「動詞の後ろに名詞が2つ」という同じ形をしている。手順5のイコール判定だけが分かれ目。
- $(1)$ him と chairperson を結んでみる。
$$\text{him}=\text{chairperson}\quad(\text{彼}=\text{議長}\ \text{が成り立つ})$$
- 選出の結果、彼が議長そのものになるのでイコールが成立。よって chairperson は $C$。**第5文型 $S\,V\,O\,C$**。
- $(2)$ him と a present を結んでみる。
$$\text{him}\neq\text{a present}\quad(\text{彼}=\text{プレゼント}\ \text{ではない})$$
- イコールが成立しない。$2$ つとも目的語で「彼に プレゼントを」という授与の関係。よって **第4文型 $S\,V\,O\,O$**。
- 見た目では絶対に判別できない点が重要。$S\,V+名詞+名詞$ という形は第4にも第5にもなる。動詞を覚えるのではなく、毎回イコールを試すのが確実な方法。
- 答え $(1)$ 第5文型 $S\,V\,O\,C$(him=chairperson) $(2)$ 第4文型 $S\,V\,O\,O$(him≠a present)
演習(自力再現)
次の各文の文型を答え、根拠を一言で示せ。
$(1)$ I gave her a book.
$(2)$ I found her a job.
$(3)$ I found the book easy.
$(4)$ The book sells well.
解答
- $(1)$ her と a book はイコールではない(彼女=本 ではない)。授与の関係なので **第4文型 $S\,V\,O\,O$**。
- $(2)$ her と a job はイコールではない(彼女=仕事 ではない)。「彼女に 仕事を 見つけてやった」の授与。**第4文型 $S\,V\,O\,O$**。
- $(3)$ the book と easy を結ぶと「その本=易しい」が成立する。easy は $C$。「その本が易しいと分かった」。**第5文型 $S\,V\,O\,C$**。
- **$(2)$ と $(3)$ の対比が核心 同じ found でも、後ろがイコールかどうかで第4にも第5にもなる。動詞で決まるのではない。**
- $(4)$ well は副詞なので $M$。外すと The book sells. で名詞は残らない。**第1文型 $S\,V$**。(sell が「売れる」の意味で自動詞になっている点にも注意)
- 答え $(1)$ 第4 $(2)$ 第4 $(3)$ 第5 $(4)$ 第1
落とし穴(減点パターン)
- **$O$ と $C$ の混同** 迷ったら必ず「イコールで結べるか」を口に出して試す。これ以外の判定法に頼らない
- 修飾語を数えてしまう He lives in Tokyo. は in Tokyo が $M$ なので第3文型ではなく第1文型。前置詞句は $O$ になれない
- 動詞ごとに文型を丸暗記する find・make・leave などは第3・第4・第5すべてを取りうる。形ではなく関係で判定する
- **there 構文で $S$ を取り違える** There is a book on the desk. の $S$ は there ではなく a book
- 第2文型の $C$ に形容詞が来る場合を見落とす(She looks happy. の happy は $C$。$C$ は名詞とは限らない)
到達チェック(完璧の条件)
- ゴールを何も見ずに言える
- 修飾語を外してから判定する手順を、順序どおりに実行できる
- I found her a job. と I found the book easy. の違いを、イコール判定で説明できる
- He lives in Tokyo. が第1文型である理由を言える
- 確認クイズで合格点(4/5以上)
次へ
次は ME-EN-02。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。
---
© Medvance · 無断転載禁止