MEDVANCE · 共通テスト対策
共通テスト社会 · 地理総合 · 約18分

ME-SO-01 · 地図・GIS・球面上の世界

ゴール 縮尺の計算を単位換算として確実に実行し、緯度経度から時差を求め、GISの資料を凡例と単位から読める

概要

今日のゴール

縮尺の計算を単位換算として確実に実行し、緯度経度から時差を求め、GISの資料を凡例と単位から読める

受験での位置づけ

共通テスト地理の失点は、知識不足よりも図表の読み取り作業のミスで起きる。縮尺の単位換算、凡例の見落とし、資料にない因果の追加。この3つを潰すだけで安定して得点が伸びる。 医学部志望者にとっては短時間で仕上がる科目なので、型を作って理科・数学に時間を回すのが合理的。

共通テスト攻略の方針

地理は暗記量より「図表の読み取り精度」が得点を決める。資料問題では、答えは必ず資料の中にある。 自分の知識で補おうとした瞬間に誤答する設計になっているため、「資料に書いてあるか」だけで判定する。

前提チェック

この回のポイント

定義・用語

縮尺

実際の距離を地図上でどれだけ縮めたかを表す比。$1:50{,}000$ は「地図上 $1$ に対し実際が $50{,}000$」の意味。分母が大きいほど縮小率が高く、広い範囲を粗く描く($1:50{,}000$ より $1:25{,}000$ の方が詳しい)。

GIS

地理情報システム(Geographic Information System)。位置にひもづくデータを層状に重ねて可視化・分析する仕組み。単独では見えない関係を、位置を共通の軸にして結びつけられる点に価値がある。

核となる手順(試験でそのまま使う)

  1. 図の凡例と単位を最初に読む(何色が何か、単位は千人か万人か)
  2. その資料が何と何を比較しているかを一言で言う
  3. 年次を確認する(異なる年の資料を比べていないか)
  4. 選択肢の因果が資料の範囲内で言えるかを確認する
  5. 資料に書いていないことが1語でも入っていれば切る

例題A(標準・型の確認)

縮尺 $1:50{,}000$ の地形図上で $2\ \mathrm{cm}$ の距離は、実際には何 $\mathrm{km}$ か。単位換算の手順を示して求めよ。また、同じ $2\ \mathrm{cm}$ が $1:25{,}000$ の地形図上ならどうなるか。

解答A

$$2\ \mathrm{cm}\times 50{,}000=100{,}000\ \mathrm{cm}$$

$$100{,}000\ \mathrm{cm}=1{,}000\ \mathrm{m}=1\ \mathrm{km}$$

例題B(共通テスト型・やや実戦)

$(1)$ 東経 $135°$ の日本と、西経 $75°$ のニューヨークの時差を求めよ。

$(2)$ GISで複数のデータを「重ねる」ことの利点を、具体例を挙げて一文で述べよ。

解答B

- 経度差を求める 東経と西経なので、経度差は足し算になる。

$$135°+75°=210°$$

- 時差に直す 地球は $24$ 時間で $360°$ 回るので、$360°\div 24=15°$ が $1$ 時間に相当する。

$$210°\div 15°=14\ \text{時間}$$

- 向きの確認 東にあるほど時刻が進む。日本は東経、ニューヨークは西経なので**日本の方が $14$ 時間進んでいる**。

- 符号ミスの防ぎ方 東経どうし・西経どうしなら引き算、東経と西経をまたぐなら足し算。「$0°$ の本初子午線をまたぐかどうか」で決まると考えれば迷わない。

- 具体例 「高齢者人口の分布」の層と「医療機関の立地」の層を重ねると、高齢者が多いのに医療機関が少ない地域が一目で分かる。人口統計だけ、施設一覧だけを見ていても、この「ずれ」は発見できない。

- 医療計画・防災計画・出店計画などが GIS の典型的な応用先であり、共通テストでも「重ねることで何が分かるか」という形で問われる。

演習(自力で再現)

$(1)$ 資料問題で最初に確認すべき3点を挙げ、それぞれ確認を怠るとどんな誤りが起きるか述べよ。

$(2)$ 「A市はB市より高齢化率が高い。したがってA市では医療費が高い」という選択肢が、資料(高齢化率のグラフのみ)から判定できるか答えよ。

解答

- 単位を見落とすと、$1{,}000$ 倍の桁違いで比較してしまう(千人と万人の混同が典型)。

- 凡例を見落とすと、色や記号の対応を取り違え、グラフの意味そのものを誤読する。

- 年次を見落とすと、$2010$ 年の資料と $2020$ 年の資料を並べて「増加した」と結論づけてしまう。異なる年次のものを比較しないのが鉄則。

- 資料が示しているのは高齢化率だけ。医療費のデータは資料に一切ない。

- 「高齢化率が高ければ医療費も高い」は一般には妥当に聞こえるが、それは受験生の知識であって資料の記述ではない。これがまさに「資料にない因果を足す」典型パターン。

- 判定基準は「もっともらしいか」ではなく「資料から言えるか」。前半(高齢化率の比較)は資料から言えるが、後半(医療費)は言えない。一部でも言えなければ選択肢全体が誤り。

落とし穴(減点・ひっかけパターン)

到達チェック(完璧の条件)

次へ

次は ME-SO-02。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。

---

© Medvance · 無断転載禁止