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高校数学I・発展

無料公開242次関数・発展

ADV-M1-06 · 定義域が動く最大最小

定義域が動くとき、軸との位置関係で場合分けし、最大値・最小値をパラメータの式として求められる

前提: ME-M1-18

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このPartのポイント

到達ゴール

定義域が動くとき、軸との位置関係で場合分けし、最大値・最小値をパラメータの式として求められる

上のゴールを意識して、動画・教材PDFで手順を再現してください。

目安 24分 · 章: 2次関数・発展

STEP 6

定義域が動く最大最小

授業後に解いて、前提の穴を確認してください。解答は開いて確認できます。

  1. $y=x^2-2x$ を $t\le x\le t+1$ で考える。区間が軸を含む条件を $t$ の範囲で答えよ。

    解答を見る

    $0\le t\le 1$ — 平方完成すると $y=(x-1)^2-1$ で軸は $x=1$。$t\le 1\le t+1$ を解いて $0\le t\le 1$。区間の長さを忘れて $t\le 1$ だけにするのが典型的な失点。

  2. 同じ設定で $t<0$ のときの最小値 $m(t)$ を求めよ。

    解答を見る

    $m(t)=t^2-1$ — 区間全体が軸より左にあり単調減少なので、最小は右端 $x=t+1$。$f(t+1)=(t+1-1)^2-1=t^2-1$。

  3. $a>0$(下に凸)の2次関数を閉区間で考えるとき、最大値をとる点について正しいものはどれか。

    • A.必ず区間の端点でとる
    • B.必ず頂点でとる
    • C.頂点か端点のいずれかでとる
    • D.区間の中点でとる
    解答を見る

    必ず区間の端点でとる — 下に凸なら頂点は最小側。最大は端点比較だけで決まるので、最小値のときとは場合分けの数え方が変わる。

  4. 同じ設定で最大値の場合分けの境目が $t=\dfrac{1}{2}$ になるのはなぜか。

    解答を見る

    区間 $[t,\,t+1]$ の中点 $t+\dfrac{1}{2}$ が軸 $x=1$ と一致するのが $t=\dfrac{1}{2}$ のときだから。 — 下に凸では軸から遠い端点ほど値が大きい。中点が軸より左なら左端が、右なら右端が最大になる。差 $f(t)-f(t+1)=-2t+1$ を計算しても同じ結論が出る。

  5. 同じ問題でも、最小値は3通り・最大値は2通りに場合分けされる。この違いの理由を述べよ。

    解答を見る

    最小は頂点と端点の両方が候補になるため「軸の左/含む/右」の3通りが必要だが、最大は端点しか候補にならないため「中点が軸の左か右か」の2通りで済むから。 — 問われる量によって場合分けの構造が変わる。答案では両者を明示的に書き分ける。

STEP 7

授業本文

ADV-M1-06 定義域が動く最大最小

  • ブランド: Medvance
  • 科目: 高校数学I・発展
  • 章: 2次関数・発展
  • 目安: 26分
  • 前提: ME-M1-18
  • 次: ADV-M1-07

今日のゴール

定義域が動くとき、軸との位置関係で場合分けし、最大値・最小値をパラメータの式として求められる

受験での位置づけ

軸と区間の相対位置がパラメータで動く型は、医学部・難関大の2次関数で頻出。ひらめきは不要で、分類を機械的に実行できるかがそのまま得点差になる。

攻略の方針

難関記述では「場合の宣言 → 各枝の計算 → 境界の確認」が答案の骨格になる。場合分けの条件を先に書き切ってから計算に入ること。計算しながら場合を思いつく書き方をすると必ず抜けが出る。また、最小値と最大値では場合分けの構造そのものが変わるため、問われている量を最初に確認してから分類を設計する。

前提チェック

  • ME-M1-18 の到達チェックを満たしている(平方完成と軸の読み取り)

この回のポイント

  • まず平方完成して軸 $x=p$ を固定する。動くのは区間の方
  • 下に凸($a>0$)のとき、最小は「頂点か端点」、最大は必ず端点
  • 最小値は区間が軸の左/軸を含む/軸の右、の3通りで場合分けする
  • 最大値は区間の中点と軸の位置関係で決まる(軸から遠い端点が最大)
  • 境界の $t$ で両側の式が一致することを必ず確認する(一致しなければどこかが誤り)
  • $a<0$(上に凸)なら最大と最小の役割がそのまま入れ替わる

定義・用語

動く定義域

パラメータ $t$ に対し定義域が $[t,\,t+\ell]$($\ell>0$ は区間の長さで定数)と動くとき、最大値 $M(t)$・最小値 $m(t)$ を $t$ の関数として求める問題。区間の長さは変わらず位置だけが平行移動するのが特徴で、区間が軸を含む条件は $t\le p\le t+\ell$、すなわち $p-\ell\le t\le p$ となる。

公式ボックス

  • $a>0$ のとき $y=a(x-p)^2+q$ は下に凸、軸は $x=p$
  • 軸を含む条件:$t\le p\le t+\ell$ ⇔ $p-\ell\le t\le p$
  • 下に凸:最小は頂点または端点、最大は必ず端点
  • 最大の判定:区間の中点 $t+\dfrac{\ell}{2}$ と軸 $p$ を比べ、軸から遠い端点をとる

核となる手順

  1. $y=a(x-p)^2+q$ に平方完成する($a>0$ を典型とする)
  2. 軸 $x=p$ が区間に入る条件 $t\le p\le t+\ell$ を $p-\ell\le t\le p$ に直す
  3. 場合1:区間が軸より左($t+\ell
  4. 場合2:区間が軸を含む → 最小は頂点、最大は両端の大きい方
  5. 場合3:区間が軸より右($t>p$)→ 区間内で単調増加
  6. 境界 $t=p-\ell,\ t=p$ で式がつながることを確認する

例題A(標準)

$y=x^2-2x$ を $t\le x\le t+1$ で考える。最小値 $m(t)$ を $t$ で場合分けして求めよ。

解答

  • 平方完成して $y=(x-1)^2-1$。軸は $x=1$、頂点は $(1,\,-1)$、$a=1>0$ で下に凸
  • 軸を含む条件は $t\le 1\le t+1$ を解いて $0\le t\le 1$
  • $t<0$:区間全体が軸より左で単調減少。最小は右端 $x=t+1$ で $m(t)=(t+1-1)^2-1=t^2-1$
  • $0\le t\le 1$:区間が軸を含むので最小は頂点そのもので $m(t)=-1$
  • $t>1$:区間全体が軸より右で単調増加。最小は左端 $x=t$ で $m(t)=(t-1)^2-1$
  • 境界の確認:$t=0$ で $0^2-1=-1$、$t=1$ で $(1-1)^2-1=-1$。いずれも一致し $m(t)$ は連続につながる

答え $m(t)=t^2-1\ (t<0)$、$m(t)=-1\ (0\le t\le 1)$、$m(t)=(t-1)^2-1\ (t>1)$

例題B(受験)

同じ設定 $y=x^2-2x$、$t\le x\le t+1$ で、最大値 $M(t)$ を場合分けして求めよ。

解答

  • 下に凸なので最大は必ず端点でとる。頂点は候補から外れ、$f(t)$ と $f(t+1)$ の比較だけでよい
  • 最小値のときは「軸の左/含む/右」の3通りだったが、最大値では分類の軸そのものが変わる点に注意する
  • $f(t)=(t-1)^2-1=t^2-2t$、$f(t+1)=(t+1-1)^2-1=t^2-1$
  • 差をとると $f(t)-f(t+1)=(t^2-2t)-(t^2-1)=-2t+1$
  • $-2t+1>0$ すなわち $t<\dfrac12$ なら $f(t)>f(t+1)$ で最大は左端、$t>\dfrac12$ なら最大は右端
  • $t=\dfrac12$ のときは両端が等しく、ともに $-\dfrac34$ になる
  • 境目の理由:区間 $[t,\,t+1]$ の中点 $t+\dfrac12$ が軸 $x=1$ と一致するのが $t=\dfrac12$。下に凸では軸から遠い端点ほど値が大きい
  • この見方を使えば差の計算をせずに、中点と軸を比べるだけで最大をとる端点が即断できる

答え $M(t)=t^2-2t\ \left(t\le \dfrac12\right)$、$M(t)=t^2-1\ \left(t\ge \dfrac12\right)$

演習

(1) $y=(x-2)^2+1$($0\le x\le 3$)の最大値・最小値を、それぞれとる $x$ の値とともに求めよ。

(2) $y=x^2-4x$ を $t\le x\le t+2$ で考える。区間が軸を含む条件を $t$ の範囲で答えよ。

(3) (2) の設定で、最大値の場合分けの境目となる $t$ の値を求めよ。

解答

  • (1) 軸は $x=2$、頂点 $(2,\,1)$、下に凸。軸は $[0,3]$ に含まれるので最小は頂点で $x=2$ のとき $1$
  • (1) 端点は $f(0)=(0-2)^2+1=5$、$f(3)=(3-2)^2+1=2$。よって最大は $x=0$ のとき $5$
  • (2) 平方完成して $y=(x-2)^2-4$、軸は $x=2$。区間の長さは $2$
  • (2) 軸を含む条件 $t\le 2\le t+2$ を解くと $0\le t\le 2$
  • (3) 最大は端点比較で決まり、境目は区間の中点が軸と一致するとき。中点は $t+1$ なので $t+1=2$ より $t=1$

答え (1) 最大 $5$($x=0$)、最小 $1$($x=2$) (2) $0\le t\le 2$ (3) $t=1$

落とし穴(減点パターン)

  • 下に凸なのに頂点を最大と答える($a>0$ なら頂点は最小側で、最大は必ず端点)
  • 軸を含む条件で区間の長さ $\ell$ を落とす($t\le p$ だけでなく $p\le t+\ell$ も必要)
  • 最小値と同じ場合分けで最大値を求める(最大は3通りではなく中点比較による2通り)
  • 境界で場合を二重に数える(重複も抜けもない形で宣言する)
  • 境界での一致を確認しない($m(t)$ が境界で不連続なら、その時点で誤り)
  • 上に凸($a<0$)の問題に、下に凸の結論をそのまま当てはめる(最大と最小の役割が入れ替わる)
  • $m(t)$ を求めよと言われているのに、$t$ ではなく $x$ の式で答える(答えはパラメータ $t$ の関数)

到達チェック(完璧の条件)

  • ゴールを何も見ずに言える
  • 軸を含む条件 $p-\ell\le t\le p$ を自力で導ける
  • 最小値は3通り、最大値は2通りに分かれる理由を説明できる
  • 「軸から遠い端点が最大」を中点と軸の比較として使える
  • 境界での一致確認を答案に書ける

次へ

次は ADV-M1-07。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。

補助

台本(12ブロック)を見る

開く

台本 ADV-M1-06 定義域が動く最大最小

  • 26分 / 12ブロック
  • PDF・動画・音声は同一順番

ブロック1 タイトル

  • 画面: ADV-M1-06 動く定義域
  • 数式: $t\le x\le t+\ell$
  • セリフ: ゴールは、定義域が動くとき軸との位置で最大最小を場合分けすることです。

ブロック2 なぜ発展か

  • 画面: 基礎との差
  • セリフ: 基礎は定義域固定。発展は区間がパラメータで動き、分類そのものが答案になります。

ブロック3 前提

  • 画面: ME-M1-18 まで
  • 数式: $y=a(x-p)^2+q$
  • セリフ: 軸外・軸内の固定区間ができてから進みます。

ブロック4 型の識別

  • 画面: キーワード
  • 数式: $[t,t+\ell]$
  • セリフ: 定義域の端に t がある。最大を t の式で、とあればこの型です。

ブロック5 方針ツリー

  • 画面: 3分岐
  • 数式: $t+\ell < p,\quad t\le p\le t+\ell,\quad t>p$
  • セリフ: 左、含む、右。この3つだけです。

ブロック6 例題A

  • 画面: 最小値
  • 数式: $y=x^2-2x=(x-1)^2-1,\; t\le x\le t+1$
  • セリフ: 軸は1、長さ1。含む条件は0以上1以下の t です。

ブロック7 例題A 解答

  • 画面: 場合分け結果
  • 数式: $m(t)=\begin{cases} t^2-1 & (t<0)\\ -1 & (0\le t\le 1)\\ (t-1)^2-1 & (t>1)\end{cases}$
  • セリフ: 左では右端、含むでは頂点、右では左端。これが最小の定石です。

ブロック8 例題B

  • 画面: 最大値
  • 数式: $M=\max\{f(t),f(t+1)\}$
  • セリフ: 下に凸の最大は常に端点です。頂点を最大にしてはいけません。

ブロック9 例題B 解答

  • 画面: 単調性
  • セリフ: 軸より左は減少で最大は左端。右は増加で最大は右端。

ブロック10 演習

  • 画面: 固定定義域で確認
  • 数式: $y=(x-2)^2+1,\; 0\le x\le 3$
  • セリフ: 軸が区間内の確認問題です。最大最小を求めてください。

ブロック11 演習解答

  • 画面: 答え
  • 数式: $\min=1,\;\max=5$
  • セリフ: 最小1、最大5。端点0の値が大きいです。

ブロック12 次

  • 画面: 難関への橋
  • セリフ: 長さが一般や上に凸になると elite の完全分類へ進みます。次は ADV-M1-07

教材PDFをダウンロードして復習できます。

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