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高校数学I

無料公開16数と式

ME-M1-01 · 整式・項・係数・次数の厳密定義

整式と整式でないものを定義に照らして判別し、項・係数・次数・定数項を符号込みで正確に答えられる

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このPartのポイント

到達ゴール

整式と整式でないものを定義に照らして判別し、項・係数・次数・定数項を符号込みで正確に答えられる

上のゴールを意識して、動画・教材PDFで手順を再現してください。

目安 16分 · 章: 数と式

STEP 6

整式・項・係数・次数の厳密定義

授業後に解いて、前提の穴を確認してください。解答は開いて確認できます。

  1. 次のうち整式であるものはどれか。

    • A.$\sqrt{2}\,x^2-3$
    • B.$x^2+\dfrac{1}{x}$
    • C.$\sqrt{x}+1$
    • D.$\dfrac{x+1}{x-1}$
    解答を見る

    $\sqrt{2}\,x^2-3$ — 整式の条件は「変数の指数が非負整数」であること。$\sqrt{2}$ は定数なので係数に現れても問題ない。他の3つは $x^{-1}$、$x^{1/2}$、分母に変数、といずれも条件を満たさない。

  2. $-5x^3+2x-7$ について、$x^3$ の係数と定数項を答えよ。

    解答を見る

    $x^3$ の係数は $-5$、定数項は $-7$ — 係数は必ず符号込みで答える。$5$、$7$ と答えるのが最頻出の失点。

  3. $\sqrt{2}\,x$ は整式だが $\sqrt{x}$ は整式でない。この違いを一文で説明せよ。

    解答を見る

    $\sqrt{2}$ は定数なので係数として許されるが、$\sqrt{x}=x^{1/2}$ は変数の指数が非負整数でないため。 — 定義が制約しているのは指数であって係数ではない。根号の中身が定数か変数かを見るのが判別の作業。

  4. $(x+2)(x-3)-x(x-1)$ を展開・整理し、次数を答えよ。

    解答を見る

    $-6$、次数は $0$ — $(x+2)(x-3)=x^2-x-6$、$x(x-1)=x^2-x$。引くと $x^2$ と $-x$ が消えて定数 $-6$ が残る。最高次の項が相殺されるため次数は $2$ ではなく $0$ になる点が急所。

  5. 定数 $5$ の次数はいくつか。

    • A.$0$
    • B.$1$
    • C.定義されない
    • D.整式ではないので次数を持たない
    解答を見る

    $0$ — $5=5x^0$ と見れば指数は $0$ で非負整数。よって定数も整式であり、次数は $0$。ただし $0$ そのものの次数は定義しない。

STEP 7

授業本文

ME-M1-01 整式・項・係数・次数の厳密定義

  • ブランド: Medvance
  • 科目: 高校数学I
  • 章: 数と式
  • 目安: 18分
  • 前提: なし
  • 次: ME-M1-02

今日のゴール

整式と整式でないものを定義に照らして判別し、項・係数・次数・定数項を符号込みで正確に答えられる

受験での位置づけ

「整式かどうか」は、この後に学ぶほぼすべての操作の前提条件になる。因数分解も割り算も剰余の定理も、対象が整式であることを暗黙に要求している。ここが曖昧なまま進むと、なぜその変形が許されるのかを説明できない答案になる。

攻略の方針

「なんとなく多項式っぽい」で判断しない。変数の指数が非負整数かどうかという一点だけで機械的に切る。この基準さえ持てば、見たことのない式でも判別できる。逆に、係数の見た目(無理数か分数か)に引きずられた瞬間に誤判定が始まる。

前提チェック

  • 入口単元(ここから開始してよい)

この回のポイント

  • 整式の条件は「変数の指数が非負整数」であること のただ一つ
  • 係数には $\sqrt{2}$ や $\pi$、$\dfrac12$ のような数が入ってもよい(定数なら何でもよい)
  • 定数だけの式も整式(次数 $0$)。ただし $0$ そのものの次数は定義しない
  • $\dfrac{1}{x}=x^{-1}$、$\sqrt{x}=x^{1/2}$ はいずれも指数が非負整数でないため整式ではない
  • $\dfrac{x}{2}$ は整式だが $\dfrac{1}{x}$ は整式ではない(変数が分母にあるかで切る)
  • 係数は符号込みで答える($-3x$ の係数は $-3$)
  • 展開すると最高次が相殺されることがあるので、次数は整理してから読む

定義・用語

整式(多項式)

定数 $a_n,a_{n-1},\ldots,a_0$ と非負整数 $n$ を用いて $a_n x^n+a_{n-1}x^{n-1}+\cdots+a_1 x+a_0$ の形に書ける式。$a_n\neq 0$ のとき次数は $n$、最高次の係数は $a_n$、定数項は $a_0$。制約されているのは指数であって係数ではない点が判別の急所で、$\sqrt{2}$ は定数、$\sqrt{x}$ は変数の $\frac12$ 乗である。

公式ボックス

  • 整式:$a_n x^n+\cdots+a_0$($n$ は非負整数)
  • 次数:$a_n\neq 0$ のときの $n$
  • 定数項:$a_0$($x^0$ の係数)
  • 降べきの順:指数の高い順に並べる

核となる手順

  1. 各項を符号込みで特定する
  2. 各項の変数の指数を読む(定数項は $x^0$ と見る)
  3. すべての指数が非負整数かを確認する(1つでも外れれば整式でない)
  4. 最大の指数を次数とする
  5. 必要なら降べきの順に並べ替える

例題A(標準)

次のうち整式であるものをすべて選べ。また (1) の次数と定数項を答えよ。

(1) $2x^3-\sqrt{2}\,x+1$

(2) $x^2+\dfrac{1}{x}$

(3) $5$

(4) $\sqrt{x^2+1}$

解答

  • (1) 各項の指数は $3,\,1,\,0$ ですべて非負整数なので整式。$\sqrt{2}$ は定数であり、定義が制約するのは指数だけなので影響しない。次数 $3$、定数項 $1$
  • (2) $\dfrac{1}{x}=x^{-1}$ と書ける。指数 $-1$ は非負整数でないので整式ではない
  • (3) $5=5x^0$ と見れば指数 $0$ で非負整数。定数も整式であり、次数 $0$、定数項 $5$
  • (4) $\sqrt{x^2+1}=(x^2+1)^{1/2}$ で、根号の中に変数があるため $a_nx^n+\cdots$ の形に書き直せない。整式ではない
  • (1) と (4) の違いは根号の中身が定数か変数か。ここを見るのが判別の作業になる

答え 整式は (1) と (3)。(1) は次数 $3$、定数項 $1$。

例題B(受験)

$f(x)=(2x-1)(x^2+3)-x(x^2-4)$ を展開・整理し、次数と $x$ の係数を求めよ。

解答

  • $(2x-1)(x^2+3)=2x^3+6x-x^2-3$
  • $x(x^2-4)=x^3-4x$
  • 引く側の全体に負号がかかることに注意して $f(x)=2x^3-x^2+6x-3-x^3+4x$
  • ここで $-(x^3-4x)=-x^3+4x$ となる。かっこ内の第2項の符号を反転し忘れるのが最頻出のミス
  • 同類項をまとめて $f(x)=(2x^3-x^3)+(-x^2)+(6x+4x)-3=x^3-x^2+10x-3$
  • 次数は最大の指数で $3$、$x$ の係数は $x^1$ の係数なので $10$
  • 検算:$x=1$ を代入すると、もとの式は $(2-1)(1+3)-1\cdot(1-4)=4-(-3)=7$、整理後も $1-1+10-3=7$ で一致する
  • 展開・整理の問題では適当な値を代入する検算が最も速い。試験中に自力でミスを発見できる数少ない手段になる

答え $f(x)=x^3-x^2+10x-3$。次数 $3$、$x$ の係数 $10$。

演習

(1) $g(x)=4-3x+x^3-2x^2$ を降べきの順に整理し、次数・最高次の係数・定数項を答えよ。

(2) $(x+2)(x-3)-x(x-1)$ を展開・整理し、次数を答えよ。

(3) $2x^3-\sqrt{3}\,x^2+\dfrac{x}{2}-1$ は整式か。整式なら次数と定数項を答えよ。

解答

  • (1) 各項の指数は $4\to 0$、$-3x\to 1$、$x^3\to 3$、$-2x^2\to 2$。大きい順に並べて $g(x)=x^3-2x^2-3x+4$。次数 $3$、最高次の係数 $1$、定数項 $4$
  • (2) $(x+2)(x-3)=x^2-x-6$、$x(x-1)=x^2-x$。引くと $x^2$ と $-x$ が相殺して定数 $-6$ が残る
  • (2) 最高次の項が消えるため次数は $2$ ではなく $\mathbf{0}$。展開してから次数を読む理由がここにある
  • (3) $\dfrac{x}{2}=\dfrac12 x$ で、$\dfrac12$ は定数だから係数として問題ない。分母に変数がある $\dfrac{1}{x}$ とは別物
  • (3) 各項の指数は $3,\,2,\,1,\,0$ ですべて非負整数。よって整式で、次数 $3$、定数項 $-1$

答え (1) $x^3-2x^2-3x+4$、次数 $3$・最高次係数 $1$・定数項 $4$ (2) $-6$、次数 $0$ (3) 整式である。次数 $3$、定数項 $-1$

落とし穴(減点パターン)

  • $\dfrac{1}{x}$ や $\sqrt{x}$ を整式と誤認する($x^{-1}$、$x^{1/2}$ で指数が非負整数でない)
  • 係数の無理数を理由に整式でないとする($\sqrt{2}\,x$ は整式。制約は指数にかかる)
  • 定数だけの式を整式でないとする($5=5x^0$ なので次数 $0$ の整式)
  • 係数の符号を落とす($-3x$ の係数は $3$ ではなく $-3$)
  • 引き算のとき負号を先頭の項にしかかけない($-(x^3-4x)=-x^3+4x$)

到達チェック(完璧の条件)

  • ゴールを何も見ずに言える
  • 整式の判別基準を「指数が非負整数」の一点で説明できる
  • $\sqrt{2}\,x$ と $\sqrt{x}$、$\dfrac{x}{2}$ と $\dfrac{1}{x}$ の違いを言える
  • 例題Bを白紙で展開し、代入による検算まで再現できる
  • 確認クイズで合格点(4/5以上)

次へ

次は ME-M1-02。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。

本単元の完成度は、初見の数値替えに即座に手順を再生できるかで測る。定義を先に言い、境界を書き、計算し、検算する。この四拍子を崩さない。受験では速さより先に型の安定が得点を守る。ミスの多くは計算力不足ではなく宣言の省略から起きる。だから答案の一行目に方針を置く。図や数直線が有効なら小さく描く。単位と含む含まないを忘れない。学習時間は短くてもよいので、毎回同じ型を三回再現する。三回目で手が止まらなければ次単元へ進む。止まれば例題に戻り、どの行で定義から離れたかを特定する。教材は繰り返し使う前提で書かれている。数式は読み上げ可能な形で整理し、係数と指数を混同しない。置換をしたら必ず戻す。絶対値は外したら領域を明記する。二次関数は頂点と軸を先に固定し、三角比は辺の名前を先に固定する。データの問題は設問ラベルを先に固定する。

補助

台本(12ブロック)を見る

開く

台本 ME-M1-01 整式・項・係数・次数の厳密定義

  • 18分 / 12ブロック
  • PDF・動画・音声は同一順番

ブロック1 タイトル

  • 画面: ME-M1-01 整式の定義
  • 数式: $a_n x^n+\cdots+a_0$
  • セリフ: ゴールは、整式の判別と、項・係数・次数を正確に答えることです。

ブロック2 受験での位置づけ

  • 画面: なぜ定義から入るか
  • セリフ: 展開も因数分解も、まず整式として整理できるかが前提です。

ブロック3 前提

  • 画面: 章の入口
  • セリフ: 本ユニットは数と式の入口です。用語を固定してから計算に入ります。

ブロック4 定義

  • 画面: 整式とは
  • 数式: $a_n x^n+a_{n-1}x^{n-1}+\cdots+a_0$
  • セリフ: 指数は非負整数。係数は定数ならルートを含んでも構いません。

ブロック5 用語

  • 画面: 項・係数・次数
  • 数式: $3x^2\text{ の係数は }3,\quad \text{次数は最大指数}$
  • セリフ: 符号は項に含めます。マイナス3x の係数はマイナス3です。

ブロック6 手順

  • 画面: 判別と整理
  • セリフ: 項を切る、指数を読む、最大が次数、必要なら降べき。

ブロック7 例題A

  • 画面: 整式か?
  • 数式: $2x^3-\sqrt{2}x+1,\quad x^2+\frac{1}{x}$
  • セリフ: 1番は整式、2番は1/x があるので整式ではありません。

ブロック8 例題A 解答

  • 画面: 答え
  • 数式: $(1)(3)\text{ が整式},\;\deg=3$
  • セリフ: 定数5も次数0の整式です。根号の中に x があるものは整式ではありません。

ブロック9 例題B

  • 画面: 展開して係数
  • 数式: $f(x)=(2x-1)(x^2+3)-x(x^2-4)$
  • セリフ: 展開の符号ミスが最大の敵です。かっこを外すとき全体にマイナス。

ブロック10 例題B 解答

  • 画面: 結果
  • 数式: $f(x)=x^3-x^2+10x-3$
  • セリフ: 次数3、x の係数は10。

ブロック11 演習

  • 画面: 自分で
  • 数式: $g(x)=4-3x+x^3-2x^2$
  • セリフ: 降べきに直して、次数・最高次係数・定数項を答えてください。

ブロック12 まとめ

  • 画面: 次へ
  • 数式: $x^3-2x^2-3x+4$
  • セリフ: 答えは x 3乗マイナス2x 2乗マイナス3x プラス4。次は同類項、ME-M1-02です。

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