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高校物理(受験)

無料公開動画・PDF・音声あり18運動と力

ME-PH-03 · 等速直線運動と等加速度直線運動

等加速度直線運動の3公式を、求めたい量と与えられた量に応じて使い分けられる

前提: ME-PH-02

STEP 1

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STEP 5

このPartのポイント

到達ゴール

等加速度直線運動の3公式を、求めたい量と与えられた量に応じて使い分けられる

上のゴールを意識して、動画・教材PDFで手順を再現してください。

目安 18分 · 章: 運動と力

STEP 6

等速直線運動と等加速度直線運動

授業後に解いて、前提の穴を確認してください。解答は開いて確認できます。

  1. 「初速 $15\ \mathrm{m/s}$、減速の大きさ $3.0\ \mathrm{m/s^2}$ で停止するまでの距離」を求めるとき、最も速い式はどれか。

    • A.$v^2-v_0^2=2ax$
    • B.$v=v_0+at$
    • C.$x=v_0t+\frac12at^2$
    • D.$x=vt$
    解答を見る

    $v^2-v_0^2=2ax$ — 時間が問われても与えられてもいないので、時間を含まない第3式を選ぶ。他の式では先に時間を求める2段階になる。

  2. 上の設問の停止距離を実際に求めよ。

    解答を見る

    $37.5\ \mathrm{m}$ — $0-15^2=2\times(-3.0)\times x$ より $-225=-6.0x$、$x=37.5$。減速なので $a$ は負で代入する。

  3. 静止から $a=2.0\ \mathrm{m/s^2}$ で加速する物体の $6.0\ \mathrm{s}$ 後の速度と、その間の距離を求めよ。

    解答を見る

    速度 $12\ \mathrm{m/s}$、距離 $36\ \mathrm{m}$ — $v=0+2.0\times 6.0=12$、$x=\frac12\times 2.0\times 36=36$。平均速度 $(0+12)/2=6.0$ に $6.0\ \mathrm{s}$ を掛けても $36$ で検算できる。

  4. 自動車の初速を2倍にすると、同じ減速度で停止するまでの距離は何倍になるか。

    • A.4倍
    • B.2倍
    • C.$\sqrt{2}$ 倍
    • D.変わらない
    解答を見る

    4倍 — $x=\dfrac{v_0^2}{2|a|}$ より停止距離は初速の2乗に比例する。速度超過が危険である物理的根拠でもある。

  5. $v^2-v_0^2=2ax$ に時間が現れない理由を述べよ。

    解答を見る

    第1式と第2式から時間 $t$ を消去して導かれた式であるため。 — $t=\dfrac{v-v_0}{a}$ を $x=v_0t+\frac12at^2$ に代入すれば導出できる。独立した第3の法則ではない。

STEP 7

授業本文

ME-PH-03 等速直線運動と等加速度直線運動

  • ブランド: Medvance(医学部・難関大受験)
  • 講座: 基礎講座
  • 科目: 高校物理(受験)
  • 章: 運動と力
  • 目安: 18分
  • 前提: ME-PH-02
  • 次: ME-PH-04

今日のゴール

等加速度直線運動の3公式を、求めたい量と与えられた量に応じて使い分けられる

受験での位置づけ

公式そのものは3本しかない。差がつくのはどれを選ぶかで、ここを機械化できると計算量が大きく減る。特に「時間が問われていない・与えられていない」場面で第3式に手が伸びるかどうかが、試験時間の使い方を左右する。落下運動・投射運動はすべてこの3式の応用である。

攻略の方針

問題を読んだら、まず $v_0,\ v,\ a,\ t,\ x$ の5つのうちどれが与えられ、どれを求めるかを書き出す。3公式はそれぞれ5つのうち4つを含むので、登場しない1つが何かで選ぶ式が一意に決まる。

前提チェック

  • ME-PH-02 の到達チェックを満たしている(符号つきの速度・加速度)

この回のポイント

  • 等速直線運動は $a=0$ の特別な場合で $x=vt$
  • 等加速度の3公式:$v=v_0+at$、$x=v_0t+\dfrac12at^2$、$v^2-v_0^2=2ax$
  • 第1式に $x$ が入らない/第2式に $v$ が入らない/**第3式に $t$ が入らない**
  • したがって時間が絡まない問題は第3式で一発
  • 公式はすべて「正の向きを決めた上での符号つきの式」

定義・用語

等加速度直線運動

加速度が大きさも向きも一定の直線運動。$a$ が定数なので $v\text{-}t$ グラフは直線になり、$x\text{-}t$ グラフは放物線になる。重力だけがはたらく運動(自由落下・投射)はすべてこれに含まれるため、力学の中心的な型となる。

3公式の関係

第3式 $v^2-v_0^2=2ax$ は独立な式ではなく、**第1式と第2式から時間 $t$ を消去して得られる**。$t=\dfrac{v-v_0}{a}$ を第2式に代入すれば導ける。だから「時間を含まない」という性質を持つ。

核となる手順(答案でこの順)

  1. 正の向きを決めて図に書く
  2. $v_0,\ v,\ a,\ t,\ x$ のうち既知未知を書き出す
  3. 問題に登場しない量を1つ特定する
  4. その量を含まない公式を選ぶ
  5. 符号に注意して代入し、答えの向きを言葉で確認する

例題A(標準・型の確認)

初速度 $5.0\ \mathrm{m/s}$ で動き出した物体が、一定の加速度 $2.0\ \mathrm{m/s^2}$ で加速している。

$(1)$ $3.0\ \mathrm{s}$ 後の速度 $(2)$ その間の変位 を求めよ。

解答A

  • 手順2 既知は $v_0=5.0$、$a=2.0$、$t=3.0$。未知は $v$ と $x$。
  • $(1)$ 求めたいのは $v$ で、$x$ は登場しない。よって**$x$ を含まない第1式**を選ぶ。

$$v=v_0+at=5.0+2.0\times 3.0=11\ \mathrm{m/s}$$

  • $(2)$ 求めたいのは $x$。$v$ を使わずに済ませたいので**$v$ を含まない第2式**を選ぶ。

$$x=v_0t+\frac12at^2=5.0\times 3.0+\frac12\times 2.0\times 3.0^2=15+9.0=24\ \mathrm{m}$$

  • 検算 $(1)$ で得た $v=11$ を使い、平均速度からも求められる。等加速度運動では平均速度が $\dfrac{v_0+v}{2}$ に等しいので

$$x=\frac{5.0+11}{2}\times 3.0=8.0\times 3.0=24\ \mathrm{m}$$

  • 一致するので計算は正しい。この平均速度による検算は等加速度のときだけ使えるが、非常に速い。
  • 答え $(1)\ 11\ \mathrm{m/s}$ $(2)\ 24\ \mathrm{m}$

例題B(受験・実戦)

$20\ \mathrm{m/s}$ で走っていた自動車がブレーキをかけ、一定の割合で減速して停止した。減速の大きさは $4.0\ \mathrm{m/s^2}$ である。停止するまでに進む距離を求めよ。

解答B

  • 手順1 進行方向を正とする。減速なので加速度はで $a=-4.0\ \mathrm{m/s^2}$。停止するとは $v=0$ になること。
  • 手順2・3 既知は $v_0=20$、$v=0$、$a=-4.0$。未知は $x$。**時間 $t$ は問われておらず与えられてもいない。**
  • 手順4 $t$ を含まない第3式を選ぶ。

$$v^2-v_0^2=2ax$$

$$0^2-20^2=2\times(-4.0)\times x$$

$$-400=-8.0x\quad\Longrightarrow\quad x=50\ \mathrm{m}$$

  • 時間経由でも解けるが遠回り あえて $t$ を求めるなら $0=20+(-4.0)t$ より $t=5.0\ \mathrm{s}$、続けて

$$x=20\times 5.0+\frac12\times(-4.0)\times 5.0^2=100-50=50\ \mathrm{m}$$

  • 同じ答えだが2段階かかる。第3式なら1行で終わる。これが式の選択が効く典型例である。
  • 符号の要点 $a=-4.0$ と負で入れること。$+4.0$ を代入すると $x=-50$ となり、進行方向と逆に進んだことになって物理的におかしいと気づける。
  • 答え $50\ \mathrm{m}$

演習(自力再現)

$(1)$ 静止状態から $a=3.0\ \mathrm{m/s^2}$ で加速する物体の、$4.0\ \mathrm{s}$ 後の速度と、その間に進む距離を求めよ。

$(2)$ ある自動車が初速 $v_0$ から一定の減速で停止するまでに距離 $d$ 進む。初速を $2$ 倍にすると停止距離は何倍になるか。

$(3)$ 第3式 $v^2-v_0^2=2ax$ に時間 $t$ が現れない理由を説明せよ。

解答

  • $(1)$ 静止から始まるので $v_0=0$。

$$v=0+3.0\times 4.0=12\ \mathrm{m/s}$$

$$x=0\times 4.0+\frac12\times 3.0\times 4.0^2=24\ \mathrm{m}$$

  • $(2)$ 第3式で $v=0$ とすると $0-v_0^2=2ax$、すなわち $x=\dfrac{v_0^2}{2|a|}$。停止距離は初速の2乗に比例する。

$$\frac{(2v_0)^2}{2|a|}=\frac{4v_0^2}{2|a|}=4d$$

  • よって**$4$ 倍**。速度を2倍にしただけで停止距離は4倍になるという結論は、自動車の速度超過がなぜ危険かを説明する物理的根拠でもある。この $v^2$ 比例は入試でも繰り返し問われる。
  • $(3)$ 第3式は独立な式ではなく、**第1式と第2式から $t$ を消去して作られた式**だからである。第1式を $t=\dfrac{v-v_0}{a}$ と変形して第2式に代入すると得られる。$t$ を消す目的で作った式なので、$t$ が現れないのは当然である。
  • 答え $(1)$ $12\ \mathrm{m/s}$、$24\ \mathrm{m}$ $(2)$ $4$ 倍 $(3)$ 第1式と第2式から $t$ を消去して導かれた式であるため

落とし穴(減点パターン)

  • 減速なのに加速度を正のまま代入する 正の向きを決めたら、減速は負の加速度として入れる
  • **時間が絡まない問題で、わざわざ $t$ を求めてから解く** 第3式を選べば1行で済む
  • 等加速度でない運動に3公式を使う 加速度が変化する場合は適用できない
  • **$\dfrac12at^2$ の $\dfrac12$ を落とす** 単純だが頻出
  • **平均速度 $\dfrac{v_0+v}{2}$ を等加速度以外にも使う** この関係は加速度一定のときだけ成り立つ

到達チェック(完璧の条件)

  • ゴールを何も見ずに言える
  • 3公式それぞれに「含まれない量」が何かを即答できる
  • 停止距離の問題で第3式を迷わず選べる
  • 停止距離が初速の2乗に比例することを式から示せる
  • 確認クイズで合格点(4/5以上)

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次は ME-PH-04。本単元の到達チェックをすべて満たしてから進む。


補助

台本(12ブロック)を見る

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台本 ME-PH-03

構成(12ブロック)

  1. フック(なぜ今この単元か)
  2. ゴール提示
  3. 受験での位置づけ
  4. 前提チェック
  5. ポイント3つ
  6. 定義
  7. 手順ウォークスルー
  8. 例題A(標準)
  9. 例題B(受験)
  10. 演習
  11. 落とし穴
  12. 到達チェック・次単元

注意

  • 本文(lessons/ME-PH-03.md)に準拠。創作で範囲を広げない。
  • 計算は声に出して手順を言う。
  • ブランド名は Medvance のみ。

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