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ME-M1-01-P01 整式の定義と判別
- ブランド: Medvance
- 講座: 基礎講座
- 科目: 数学I
- 章: 数と式
- 設計: 1中心技能、5〜9分、NotebookLM生成用
今日のゴール
与えられた式が整式かどうかを、定義に照らして根拠つきで判別できる。このPartはこの中心技能だけを扱い、項や係数の整理には進まない。
受験での位置づけ
整式かどうかの判別は、それ自体が単独で出題されることは少ないが、「次数を答えよ」「因数分解せよ」といった問いが成立する前提になっている。分母に文字がある式や根号の中に文字がある式に対して、整式向けの操作を持ち込むと答案が破綻する。最初にこの線引きを固めておくと、以降の単元で無理な変形をしなくなる。
この回のポイント
- 整式とは、数と文字の積の形の項を、和と差でつないだ式
- 文字が分母にあるものは整式ではない
- 根号の中に文字があるものは整式ではない
- 分数でも、分母が数だけなら整式である
定義・用語
- 整式(多項式):数や文字の積で作られた項を、加法と減法だけでつないだ式。
- 単項式:項が1つだけの整式。$3x^2$など。
- 分数式:分母に文字を含む式。整式ではない。
判断の根拠
整式かどうかは「文字に対してどんな演算をしているか」だけで決まる。文字に対して許されるのは、かけ算(累乗を含む)と、整式どうしの足し算・引き算である。$\dfrac{1}{x}$は文字で割っているので整式ではない。$\sqrt{x}$は文字に根号をかけているので整式ではない。一方$\dfrac{x}{3}$は、$x$に$\dfrac{1}{3}$という数をかけているだけなので整式である。つまり判別の急所は「割る相手・根号の中に文字があるか」の一点であり、式全体の見た目の複雑さは関係ない。
解法を選ぶ判断
「整式の判別」では、最初に「文字が分母にあるか」を確認し、次に「根号の中に文字があるか」を確認する。この2つがどちらもなければ整式である。分数を見た瞬間に整式でないと判断するのが典型的な誤りで、分母が数か文字かを見なければならない。結果が出たら「$\dfrac{x^2+1}{2}$と$\dfrac{2}{x^2+1}$のどちらが整式か。」にも答え、基本例題とは分母の位置が異なる発展問題でも同じ根拠を使えるか確かめる。
核となる手順
- 式の中に分数があれば、分母に文字が含まれるか確認する
- 根号があれば、根号の中に文字が含まれるか確認する
- 1と2のどちらにも該当しなければ整式と判断する
- 該当する場合は、どの部分が理由かを指摘する
- 判断の根拠を一文で書く
基本例題
次の式が整式かどうか判別し、理由を述べよ。$3x^2-\dfrac{x}{2}+5$
解答
- 分数$\dfrac{x}{2}$がある。
- 分母は$2$という数であり、文字を含まない。
- 根号はない。
- 文字で割ってもいないし、根号の中に文字もない。
- よって整式である。
**答え:整式である。$\dfrac{x}{2}$は$x$に$\dfrac{1}{2}$をかけた形なので、文字で割っていない。**
演習
(1) $\dfrac{2}{x}+1$は整式か。理由も述べよ。
(2) $\sqrt{3}\,x+1$は整式か。理由も述べよ。
(3) $x^2-\sqrt{x}$は整式か。理由も述べよ。
演習の解答
(1) 整式ではない 分母に文字$x$があり、文字で割っているため。
(2) 整式である $\sqrt{3}$は根号の中が数なので、ただの定数。文字に根号はかかっていない。
(3) 整式ではない $\sqrt{x}$は根号の中に文字があるため。
発展問題
(1) $\dfrac{x^2+1}{2}$と$\dfrac{2}{x^2+1}$のうち、整式はどちらか。理由も述べよ。
(2) $x^{-1}+x$は整式か。理由も述べよ。
発展1の解答
- $\dfrac{x^2+1}{2}$は分母が$2$で、文字を含まない。
- これは$\dfrac{1}{2}x^2+\dfrac{1}{2}$と書き直せる。
- $\dfrac{2}{x^2+1}$は分母に$x^2+1$という文字式がある。
- こちらは文字で割っている。
**答え:$\dfrac{x^2+1}{2}$が整式。分数の見た目ではなく、分母に文字があるかどうかで決まる点が要点である。**
発展2の解答
- $x^{-1}$は負の指数である。
- 負の指数は$\dfrac{1}{x}$を意味する。
- つまり文字で割っている形になる。
答え:整式ではない。見た目に分数の形がなくても、負の指数は文字で割ることと同じである。基本例題が「分数の形をしていても整式」だったのに対し、これは「分数の形でなくても整式でない」逆のパターンになっている。
落とし穴
- 分数を見ただけで整式ではないと決めつけ、分母が数の場合を見落とす
- $\sqrt{3}$のように根号の中が数のものを、整式でないと誤る
- 負の指数$x^{-1}$が文字で割ることだと気づかない
到達チェック
- 整式の定義を、文字に許される演算という観点で説明できる
- 分母に文字があるかどうかで判別できる
- 根号の中が数か文字かを区別できる
- 負の指数が整式でない理由を説明できる
読み上げ注意
- 冒頭で講義番号・Part ID・ファイル名を読み上げない。
- 整式(せいしき)
- 単項式(たんこうしき)
- 分数式(ぶんすうしき)
- 数式は意味の区切りを言葉で補い、係数・指数・正負を曖昧に読まない。
範囲の境界
このPartでは「整式かどうかの判別」を完結させる。整式を項に切り分ける操作は次Part ME-M1-01-P02 で扱う。