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ME-M1-01-P02 項を正しく切り分ける
- ブランド: Medvance
- 講座: 基礎講座
- 科目: 数学I
- 章: 数と式
- 前提: ME-M1-01-P01
- 設計: 1中心技能、5〜9分、NotebookLM生成用
今日のゴール
整式を「項」の和として見て、各項を符号込みで切り分けられるようにする。このPartはこの中心技能だけを扱い、係数や次数の整理には進まない。
受験での位置づけ
整式の計算で符号ミスが起きる最大の原因は、項を符号から切り離して見てしまうことにある。$3x^2-5x+1$の項は$3x^2$、$-5x$、$1$であり、$5x$ではない。項を正しく切り分けられると、同類項の整理、展開、因数分解の見通しがすべて安定する。逆にここが曖昧なままだと、以降の単元で符号ミスが慢性化する。
この回のポイント
- 項とは、式を加法だけで見たときの1つ1つのまとまり
- 引き算は「負の項を足す」と読み替える
- マイナス符号は項の一部であり、切り離さない
- かっこを展開する前と後では項の数が変わる
定義・用語
- 項:式を加法だけで見たときの1つ1つのまとまり。符号を含めて1つの項とする。
- 因数:かけ算で並んでいる各要素。$3xy$は1つの項だが、因数は$3$、$x$、$y$である。項と因数は別の概念。
判断の根拠
$4x^3-2x^2+x-7$を$4x^3+(-2x^2)+x+(-7)$と書き直すと、すべてが足し算で並ぶ。この形にすれば「足し算で区切られたまとまり」がそのまま項になるので、項は$4x^3$、$-2x^2$、$x$、$-7$の4つだと迷わず数えられる。引き算を残したまま数えようとすると、$-2x^2$の$-$を演算記号と見るか項の符号と見るかで揺れる。だから最初に加法だけの形へ直すことが、切り分けの根拠になる。
解法を選ぶ判断
「項の切り分け」では、最初に「引き算を負の項の足し算に直す」を確認し、次に「加法で区切られたまとまりを順に読む」を使って数える。かっこがある式では、展開前を問われているのか整理後を問われているのかで答えが変わるため、設問の段階を必ず確かめる。結果が出たら「$2(x+1)-3y$の項を、展開前と展開後の両方で答えよ。」にも答え、基本例題とは問われる段階が異なる発展問題でも同じ根拠を使えるか確かめる。
核となる手順
- かっこがあれば、外側の加減の位置だけを見る
- 引き算を「マイナス符号つきの項」として読み替える
- 各項の先頭に符号を付ける
- 加法で区切られたまとまりを順に数える
- 同類項の整理は、切り分けが終わってから行う
基本例題
$-6x^2+4x-9$の項を符号込みで答えよ。
解答
- 引き算を負の項の足し算に直すと$-6x^2+4x+(-9)$。
- 加法で区切られたまとまりを読む。
- 1つ目は$-6x^2$。マイナスは項の一部である。
- 2つ目は$4x$、3つ目は$-9$。
**答え:$-6x^2$、$4x$、$-9$の3つ。**
演習
(1) $5p^2-q+8$の項を答えよ。
(2) $-a^3+2a^2-a$の項の数を答えよ。
(3) $x-(y+2)+3z$を、展開前の外側の項として切り分けよ。
演習の解答
(1) **$5p^2$、$-q$、$8$** $-q$のマイナスは項の一部として含める。
(2) 3つ $-a^3$、$2a^2$、$-a$。先頭のマイナスも項の符号である。
(3) **$x$、$-(y+2)$、$3z$** 展開前なので、かっこの中の$y$と$2$を外側の項として数えない。
発展問題
(1) $2(x+1)-3y$の項を、展開前と展開後の両方で答えよ。
(2) $3xy$は項がいくつか。理由も述べよ。
発展1の解答
- 展開前は外側の加減だけを見る。項は$2(x+1)$と$-3y$の2つ。
- 展開すると$2x+2-3y$。
- 展開後の項は$2x$、$2$、$-3y$の3つ。
答え:展開前は2つ、展開後は3つ。項の数は「どの段階の式を見ているか」で変わるので、設問の段階を確認する必要がある。
発展2の解答
- $3xy$は$3\times x\times y$であり、かけ算だけで結ばれている。
- 項は加法で区切られたまとまりなので、加法がない$3xy$全体で1つの項。
- $3$、$x$、$y$は項ではなく因数である。
答え:1つ。項と因数の区別を問う問題であり、加法で区切るという定義に戻れば判断できる。
落とし穴
- マイナスを次の項につけ忘れ、$5x$のように符号を落とす
- かっこの中の加減を、展開前なのに外側の項として数えてしまう
- $3xy$を$3$、$x$、$y$の3項と数え、項と因数を混同する
到達チェック
- 引き算を負の項の足し算として読み替えられる
- 項を符号込みで列挙できる
- かっこを展開する前後で項の数が変わる場合を区別できる
- 項と因数の違いを説明できる
読み上げ注意
- 冒頭で講義番号・Part ID・ファイル名を読み上げない。
- 項(こう)
- 因数(いんすう)
- 整式(せいしき)
- 数式は意味の区切りを言葉で補い、係数・指数・正負を曖昧に読まない。
範囲の境界
このPartでは「項の切り分け」を完結させる。切り分けた項から係数を読み取る操作は次Part ME-M1-01-P03で扱う。